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初心者が単焦点レンズを買うと写真が10倍楽しくなるって本当?

ここまで、単焦点レンズの基本について解説しました。単焦点レンズの基本をまとめてみましょう。

単焦点レンズの基本まとめ
・単焦点レンズとは … 焦点距離(画角)が固定されてズームできないレンズ
・単焦点レンズのメリット … 開放F値の明るいレンズが多いこと
・単焦点レンズの弱点 … 風景や結婚式など画角を頻繁に変える被写体に弱いこと

「合理的なズームレンズ、こだわりの単焦点レンズ」と言われるように、何でも撮れるズームレンズと違って、単焦点レンズには向き不向きなシチェーションがあります。

そんな単焦点レンズは初心者の練習に最適なレンズなんです。単焦点レンズで写真が上手くなる!その理由をレンズを通した視点をもとに解説します。

初心者の方こそ単焦点レンズを使ってほしい!私たちがそう願う理由がわかりますよ。

単焦点レンズは写真の練習に最適なレンズ

いい写真を撮るには知識に加えてレンズの視点が必要

初心者にぜひ単焦点レンズを使ってほしい理由は、単焦点レンズは写真の練習に最適なんです。

写真の勉強って覚えることがたくさんありますよね。

絞りやシャッタースピードといった「基礎知識」、RAW現像レタッチの「パソコン操作」、カメラ設定や三脚の立て方の「機材操作」。

でもこれらは撮影の「知識」に過ぎません。これらの知識をいくら覚えていても、いざ撮影の現場で迷わず写真を撮れるかというと、そうはいきません。

初心者の場合、レンズは何を使えばいいの?構図をどうしよう?と「画面構成(どう切り取るか?)」に迷うことが多いですよね。

いい写真を撮るには知識と技術が必要

多くの場合、人が見た風景とカメラで撮った写真は同じではありません。カメラは目で見た風景より広い範囲を収めたり、逆にグッと近づいた写真を撮ることができます。これはレンズを通した世界を写真に収めているからです。

したがって、レンズを使いこなしていい写真を撮るには、レンズを通して見える世界「レンズの視点」をイメージできることが大切です。

被写体を見たときに「広角レンズで手前を大きく背景を広く写そう」とか「望遠レンズで背景をボカして撮ろう」とか、写真の仕上がりをイメージできるようになると「画面構成」が格段に楽になります。

単焦点レンズで画面構成力が身につく

単焦点レンズはこのレンズを通して見える世界をイメージできる「レンズの視点」を身につけるのに最適なレンズです。

単焦点レンズで画角、遠近感、ボケを自在に操る力が身につく

レンズを通して見える世界「レンズの視点」をもう少し詳しく解説します。

「レンズの視点」には「画角」「遠近感」「ボケ(焦点距離)」の3つがあります。これらは焦点距離によって次のように変化します。

レンズの視点と焦点距離 広角→望遠 画角、遠近感、ボケ がどう変わるか?

レンズの視点と焦点距離 広角→望遠 画角、遠近感、ボケ がどう変わるか?

これらの変化を理解した上で、焦点距離ごとに仕上がりの写真をイメージできると、写真のレベルがグッと上がります。

レンズの視点 その1「画角」

「画角」は写る範囲のことなので理解しやすいと思います。広角レンズは見た目より広い範囲の画角を撮ることができます。また望遠レンズは見た範囲の一部を切り取ることができます。

一方で、焦点距離で変わるのは画角だけではありません。次に紹介する「遠近感」と「被写界深度」までイメージして焦点距離を選択できるようになると、レンズの使いこなしがレベルアップします。

レンズの視点 その2「遠近感」

「遠近感」とは近くにあるものと、遠くにあるものの大きさの違いです。

例えばこちらの写真、おなじ被写体を広角、標準、望遠の3つで撮り比べたものです。焦点距離を変えると画角が変わるので、写る範囲が違うことはわかると思います。

注目してもらいたいのは遠近感です。広角では手前の雪と枯草が大きく、遠くにある山が小さく写っています。すると実際の風景を見た時に比べて、遠近感が誇張されてダイナミックさを強調することができます。

望遠では逆に遠近感が失われていることがわかります。標準は人の見た目に近い遠近感ですね。

広角、標準、望遠で遠近感が変わる例

焦点距離を選ぶときには、切り取る範囲「画角」だけでなく「遠近感」も配慮して背景の情報量をコントロールできることを目指しましょう。

背景の情報量をコントロールできると、作品のイメージを自在に変えることができます。ここまでイメージした上で焦点距離を選べるようになることが、レンズを使いこなすのに必要なステップです。

レンズの視点 その3「被写界深度」

被写界深度とはボケの大きさと関係しています。被写界深度の言葉がよくわからない場合はこちらの記事を参考にしてください。

背景がボケた写真は一眼レフならではですが、ボケはただ単にボカせばいいわけではありません。シチュエーションによってはボケを抑えて適度な情報を入れたほうがよいケースもあります。

被写界深度は焦点距離、f値(絞り値)、ピントの位置の3つで決まりますが、この中でも焦点距離の選択はとても大事です。

例えばパンフォーカス(手前から奥までピントが合った写真)を撮るのに、広角レンズなら簡単に撮れますが、望遠レンズを使うとどうやっても撮れないことがあります。

大事なのは、焦点距離何ミリのレンズを使えば、ボケの大きさはこの範囲でコントロールできる!となんとなくイメージできるようになることです。

単焦点レンズで「レンズの使いこなし」が効率的に身につく

この「レンズの視点」を身につけるのに単焦点レンズは最適なレンズです。

単焦点レンズは焦点距離を変えられないので、同じ焦点距離で何枚も何枚も写真を撮り続けることになります。広い風景を撮ったり、近くのものを撮ったり、いろんなシチュエーションを撮ることになりますね。

最初は思ったように切り取れないのでストレスを感じます。しかし、そのまましばらく使っていると、カメラを構えなくても目の前の風景を見たときに、どんな写真に仕上がるかイメージが湧くようになります。

「50mmのレンズならこの範囲を切り取れる」とか「28mmのレンズなら手前を大きく背景をここまで入れながらボケをこれくらいに抑えられる」とか、被写体を見ただけで撮れる写真がなんとなくイメージできるようになります。

この感覚はやってみないとわかりにくいのですが、とても面白い感覚です。

早い人なら数日で、遅い人でも1ヶ月も使い続ければ、なんとなく感覚がわかるでしょう。これが「レンズの視点」、レンズ使いこなしの第一歩です。

初心者がズームレンズばかり使っていると、ズームリングを回して画面に収めることばかり集中するので、なかなかこの感覚が身につきません。そういった意味で、単焦点レンズは「レンズの視点」を身につけられる最適なレンズです。

「レンズの視点」を身につけた上でズームレンズを使うと、カメラを構える前に焦点距離何ミリで撮ればいいかがわかるようになります。

単焦点レンズで練習すると画角がイメージできる

一度「レンズの視点」が身につくと、自転車の乗り方と同じ感覚なので、一生使える技術になります。

単焦点レンズに慣れるとベストポジションを素早く探せる

ベストポジションとは「この被写体を撮るには、何ミリでここから撮るしかない!」という場所のことです。レンズの焦点距離とカメラの位置(立ち位置、カメラの高さ、アングル)で決まります。

ベストポジションはレンズの焦点距離とカメラの位置で決まる

おなじ被写体でも焦点距離とカメラの位置を少し変えるだけで撮れる写真は全然変わります。その組み合わせは無限であり、その中からベストポジションを探り当てることが写真の面白さと言えますね。

とはいえ、初心者がいきなりベストポジションを探り当てるのは大変です。そこで単焦点レンズがとても役に立ちます。

ベストポジションを探るには「焦点距離」と「カメラの位置」の2つを変えながら写真を撮るのですが、両方をいっぺんに変えるのは大変です。

単焦点レンズで「焦点距離」を固定することで「カメラの位置」だけに集中してベストポジションを探ることができます。

単焦点レンズで焦点距離を制限するとベストポジションを見つけやすくなる

単焦点レンズで焦点距離を制限するとベストポジションを見つけやすくなる

ベストポジションを探り当てる経験を積み重ねると、他の被写体を撮るときにベストポジションを探すのがとても早くなります。

これもレンズの使いこなしに大切な撮影姿勢なのでぜひ身につけておきたいですね。

単焦点レンズで自分らしいカメラスタイルを発見できる

単焦点レンズは写真の練習に役立つだけではありません。自分らしいカメラスタイルを発見できるレンズでもあります。

単焦点レンズは軽くて小さい

また、単焦点レンズはズームレンズに比べて構造がシンプルためにコンパクトで軽量化しやすいのが特徴です。

ズームレンズと比較して単焦点レンズは軽くて小さい

もちろん単焦点レンズにも、レンズ性能を追求して、高価で大きくて重たいレンズもありますが、一般的にはリーズナブル、コンパクトな傾向があります。

リーズナブルで気軽に購入できて、持ち運びやすいということは、一眼レフを手にしてお出かけするケースが増えてきます。すると、カメラを持って出かけることが楽しくなって、写真そのものがどんどん楽しくなるでしょう。

軽量ミラーレスとパンケーキレンズで最強のお散歩カメラに

せっかく単焦点レンズを選ぶなら、つけているのがわからないくらいコンパクトな単焦点レンズを選ぶとよいでしょう。

例えばこちら、軽量コンパクトなミラーレスに22mmの単焦点レンズを装着した例です。レンズはパンケーキレンズといって開放F値がF2.8と少し暗いかわりに非常に薄くてコンパクトなレンズを付けています。

ミラーレスとパンケーキレンズは最強のお散歩カメラ

小さくて軽い上に見た目も可愛くて、どこにでも持ち歩きたくなるカメラですよね。

なんと言っても軽さは正義です!軽いとカバンにひょいと入れたり、首から下げているのを忘れるほど気軽に持ち歩けます。

カメラを持ち歩く機会が増えると、それだけ写真を撮る回数が増えて、写真が楽しくなります。

ぜひコンパクトな単焦点レンズを買って、カメラにつけて持ち歩いてみましょう!

こだわりの単焦点レンズを見つけよう

ズームレンズは撮りたい写真を効率的に撮れるように作られています。それはそれで便利なのですが、カメラに撮らされている感覚を感じることがあります。

快適なホテルもいいけど、こだわりの宿にも泊まってみたい、そんな感じに似ていると思います。

個性的なレンズが多いのも単焦点レンズの特徴です。

焦点距離、開放F値、材質、メーカー、ボケ具合など、ズームレンズに比べるとバリエーションの幅が多いことに気づくと思います。

その中から、自分が気になるレンズを見つけて、持ち歩き、長く使ってあげることで、お気に入りレンズへのこだわりが生まれてきます。

カメラをただの道具としてとらえるのではなく、ファッションのように自分らしさを表現するアイテムにすることができます。

プロカメラマンの中には、仕事は合理的なズームレンズ、自分が撮りたいこだわり写真は単焦点レンズ、と使い分ける方も多くいます。

単焦点レンズで自分らしいカメラスタイルを発見しよう

まとめ

単焦点レンズは焦点距離が固定されていることを活かした練習で、「レンズの視点」を効果的に身につけられるレンズです。

また単焦点レンズは個性的なレンズが揃っているので、自分らしいカメラスタイルを発見できるレンズでもあります。

単焦点レンズを買ってみたい!と思ったら、こちらの記事でおすすめの単焦点レンズを紹介しています。あなたに合った1本と出会えますよ。

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